「PESOモデル」から考えるメディア活用の全体設計【マーケターいなりのPR講座Vol.3】

EARN

こんにちは。いなり(夫)です。

今回はPRで情報発信を行う上で欠かせない「メディア」の活用について、「PESOモデル」と呼ばれるものを通して考えていく記事です。

日ごろ情報発信に携わる方にとって、頭の整理になると思いますので是非最後までお読みください♪

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第1回:書籍『売れる会社のすごい仕組み』がすごい!【マーケターいなりのPR講座vol.1】
第2回:マーケティング用語から学ぶ「PR」の意味と役割【マーケターいなりのPR講座Vol.2】

メディアって?

私たちが日ごろ何気なく口にする「メディア」という言葉、その語源は16世紀ごろから使われ始めたラテン語の「medium(中間、介在)」という言葉だと言われています。

「medium」の複数形である「media」は何かと何かの間で情報を伝達するものという意味合いから、最初はシャーマンや巫女のような「霊的なものと人を繋ぐ人々」という意味を持っていたそうです。

18・19世紀には新聞をメディアとする考えが出始め、徐々に現在のように「情報の媒体」になるもの=メディアと考えられるようになりました。

いなり
いなり

技術が発展した昨今は、デジタルデータを記録したり配布したりするハードディスクやUSBドライブなども「電子媒体」ということでメディアと呼ばれたりするね!

PESOモデルとは?

「情報の媒体」としてのメディアには、新聞やテレビ、雑誌といったマスメディアだけでなく、企業のホームページやSNS、今読んでる記事のようなブログなど、様々な種類があります。

そういったメディアをカテゴライズする方法の一つが「PESOモデル」です。

「PESO」は「Paid」「Earned」「Shared」「Owned」4種のメディアの頭文字を取って作られた言葉です。

従来は、「Paid」「Earned」「Owned」の3つのメディアが「トリプルメディア」と呼ばれ、重視されていました。

しかし、SNSの影響力が強まるにつれて「Earned」の中からSNSだけを抜き出し「Shared」と呼んだ「PESOモデル」を念頭において、情報発信を行うスタイルが浸透してきています。

いなり
いなり

SNSが存在しなかった時代なんて今では考えられないよね。

PESOそれぞれの特徴

PESOモデルのメディア4種には、それぞれ特徴があり、その特徴に合わせて活用のしかたを考えていくことが重要です。

ここからは、それぞれのメディアの具体例と特徴を簡単にご紹介します。

メディア種別 具体例 特徴
Paid

TVCM
雑誌広告
Web広告

  • 短期間で広く認知を取ることが可能
  • 情報のコントロールが容易
  • 費用がかかる
  • 浅く一方的な情報発信になりがち
Earned 報道機関
ポータルニュースサイト
キュレーションサイト
  • 中立的な第三者による発信のため、信頼性が高い
  • 情報のコントロールは比較的難しい
Shared

SNS上で行われた投稿
口コミ

  • 拡散性が高い
  • 双方向でのコミュニケーションが可能
  • 情報のコントロールが難しく、炎上リスクなども
Owned

自社Webページ
自社ブログ
パンフレット

  • 理解の促進やブランディングに向いている
  • 情報のコントロールは比較的容易
  • 単体では多くの人に届けることが難しい
  • 労力がかかる

 

Paidメディア

Paidメディアは費用を支払って情報を発信・掲載する「広告」メディアのことです。

Web広告やTV、ラジオ、新聞、雑誌などの4マスの広告、交通広告などがPaidメディアに分類されます。

情報発信のために費用はかかりますが、広く素早く能動的に接点を作ることができるのが特徴です。

Earnedメディア

Earnedメディアは、信頼や評判を「獲得する(Earn)」ためのメディアです。

「トリプルメディア」の枠組みの中では、個人からの情報発信もこの中に含まれていましたが、「PESOモデル」の枠組みでは、どちらかというと様々な報道機関で行われる情報掲載を指すことが多くなります。

外部のメディアでの情報掲載(パブリシティ)を目指すため、情報発信者から掲載内容をコントロールすることが難しいのが特徴です。

その分、良い形で情報が掲載された場合はメディアの読者から得られる信頼・信用は大きくなります。

Sharedメディア

Sharedメディアは、Twitter、Instagram、Facebookなど、いわゆるSNS全般のことを指します。

「発信者」と「受け手」という一方通行の情報でなく、インタラクティブにコミュニケーションが取れることが特徴です。

上手く流行に乗ったり、共感を生んだり、面白い情報発信を行うことができれば、Sharedメディア上での拡散を期待することもできます。

Ownedメディア

Ownedメディアは、企業や組織、団体が自ら所有し、運営するメディアのことです。

例えば公式ホームページ、メールマガジン、自社ブログ、パンフレットなどがOwnedメディアに当たります。

Ownedメディアは自分たちで載せたい情報を載せられるため、深い理解の促進や、ブランディングに役立ちます。

一方で、Ownedメディアに触れてもらうための努力や工夫、記事や動画といったコンテンツを自ら企画し、生み出していく労力が必要になります。

いなり
いなり

このブログは、おいなり夫婦のOwnedメディアで、多くの人に読んでもらうためにTwitterから発信することで、Sharedメディアも活用してる…と言えるね!


以上、「メディア」の概要や歴史と、メディアの分類方法である「PESO」モデルやその活用方法についてご紹介しました!

それぞれのメディアを活用するための具体的なノウハウなども、いずれご紹介したいと思います!

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